楽になる片付け

自分を大切にするためのお片付け、手伝います。

療育しやすい環境づくり

おはようございます

f:id:tidyup:20200916065924p:plain(ニポポと21年前の9月の空)

 

皆様のお子様は家事をしていますか? 

今、家事をしていなくても大人になったら自然とできそうですか?

 

私には軽度の知的障害+適応障害と診断されている従姉妹がいます。

なかなか検査に連れて行けず、そう診断されたのは40代になってからです。

彼女が子供の頃は発達障害という言葉を聞いたことさえありませんでした。

ちょっとだけ変わっている従姉妹という認識でしかありませんでした。

 

従姉妹は義務教育の9年間のうち7年間いじめられていたそうです。昔、本人から聞きました。残りの二年間は担任の先生が怖かったからいじめられなかったらしいです。

専門学校に行っても資格を取れないで終わりました。

社会に出ても仕事が長続きせず、家にいるよりはよいだろうと親族が経営する工場で働くことになりました。長年働きましたが、親族が高齢になり工場を閉じると、従姉妹はニートになりました。

 

私は発達障害の人がトレーニングをしている喫茶店に叔母を連れて行き、障害があるように見えないけど障害があることもあるんだよ、と分かり易く話したり、検査するよう提言してきましたが、叔母は実行していませんでした。おそらく叔母には必要性がよくわからなかったのだと思います。どう動いていいのかも分からなかったに違いありません。

 

私自身も忙しいし、もう本人らが何か困って訴えてきたときに動くしかないか…と放置していました。が、スーパーハイパー楽観的な家族なので何も訴えてきませんでした。

叔父が病気になり叔母と従姉妹は介護をどうしていいかわかりませんでした。

このままでは家の中で叔父の命に危険が及ぶと訪問看護の方が気が付いてくださりました。実際 叔父は室内にいるのに低体温症になったりしていました。従姉妹だけでなく叔母も少し…なんと説明したらよいか…。

そこでしっかり検査をして、この母娘は介護が困難なため叔父を優先的に施設入所

できるようにしませんか、と訪問看護の方が提案してくれました。それで従姉妹が40代になってから検査を実施できました。

結局、叔父は施設に入る前に亡くなりましたが…。

 

病院で診断がつき従姉妹は就労支援事業所で働けるようになりました。

もともと親族の工場で長年働いていたし、従姉妹は働くことが嫌いというのはなさそうでした。

けれども、子どものころから家事はほんの少しのことしか行ってきませんでした。

叔母も叔父もきっと一生懸命子育てをしたでしょうし、親族も可能な限りサポートしてきたつもりです。だれも悪くないです。

 

ただ、時折…特別支援教育やお片付けを学んだ今の私がタイムマシンにのって子どもの頃の従姉妹に関わりたいと思ってしまうことがあります。

 

従姉妹は工場で働くこともできましたし、手先を上手に動かせます。

さいころから一緒に家事を楽しくしていたら…と思ってしまうのです。

掃除はやりたいとかやりたくないとかではなく、するものなんだと…それが当然なんだと…自分の健康を守るためにも、他人との関係のためにも…過去に行って一緒に過ごして習慣にしてしまいたい。

 

正直、掃除が不十分で叔母の為に来てくださるヘルパーさんに申し訳なく思っています。

このキッチンで作るの嫌だろうな…

絶対 味見なんてしないで作っているだろうな…

ゴミ屋敷ではないのですが、埃だらけだったり油がべとべとだったりするのです。

 

現在の私がタイムマシンに乗って過去に行きトレーニングしようとしたところで、果たしてうまくできるかどうかは分かりませんが…

少なくとも50歳ころからトレーニングするよりは、ずっと簡単でしょう。

 

ゆっくり時間をかけて学ぶタイプだからこそ小さい時からが大事。

それに片付けていれば掃除も簡単だから教えやすいのです。

物が出されていなくて凸凹していない平面を拭くのは簡単です。

いちいち物を退かして掃除なんてやる気が失せます。

 

今ではもう従姉妹の家の台所の流しの奥、出窓に飲みかけのペットボトルやこれから飲むペットボトルが常時何本も置かれていて

それを飲むのが従姉妹の習慣になってしまっています。

この習慣を変えるのは彼女にとって大変なことです。

変化が嫌いです。

 

従姉妹は二次障害が出ています。(二次障害ってこんなことです。↓)

www.smilenavigator.jp

衛生面の管理ができていないためなのか整腸剤と下剤を交互に服用しています。

 

 

できれば小さいころから療育したかったです…。

バッチリ片付けて綺麗にする大切さや気持ちよさを小さい頃から教えたかったです。

子どもにできそうなことでも何でもやってあげてしまうことは、ある意味「あなたはどうせできないから私がやってあげる」ということにもなり得ます。できないことや叱られることが多いと自信をなくします。二次障害がでやすいです。

自信がないと新しいドアを開けにくいものなのです。挑戦しづらくなります。小さな成功体験の積み重ねで自信がつきます。叱ってばかりではなく肯定して小さい頃から関われていたら、どんなに違っていたことか…。

 

小さい頃から家事をしていなくても親の背中をみれば自然とできるようになる、大学合格してから家事をすればいいと主張される方もいらっしゃいますし、実際、本当にそうできる方もいます。

が、中には時間をたっぷりかけて覚えていく必要がある人もいます。障害と診断されていなくてもです。

個人のものは個人の部屋にしまう片付け方法だったら簡単に掃除がしやすいので家でもトレーニングしやすいのです。

 

簡単にできないことをやる気になりますか? なかなかならないですよね。

 

ぜひ早いうちからお子さまが家事に取り組めますように。