子どもに伝わりやすい言葉かけ、応用行動分析学を活用した褒め方、叱り方等を紹介します。
応用行動分析学とは心理学の一つで、行動は性格や障害、やる気や集中力など〇〇力が原因ではなく「個人と環境の相互作用」と考えることです。
応用行動分析学の基本として「ABC分析」という考え方があります。
A(Antecedent)先行刺激= 行動を引き出すきっかけとなる刺激
B(Behavior)行動 =きっかけに対しての反応
C(Consequence)後続刺激=行動した結果、起きたこと(フィードバック)
例えば
先行刺激Antecedent | ➡ | 行動Behavior | ➡ | 後続刺激Consequence |
汚れていた → 掃除をした→ 褒めてもらえた
⇒ また「掃除をする」
褒められたことにより 掃除を行う行動が増えたとすると、褒めるというのは、その行動(ここでは掃除)を強化することになります。
妻が風邪→夫が皿を洗った→妻から「汚れが落ちていなかった」と言われた。
→もうやらない。
妻の言葉が 皿を洗うという行動を弱化したと考えます。
簡単に言うと
行動の直後に「いい結果」が起こると、また同じ行動をしたくなる。(強化)
行動の直後に「いやな結果」が起こると、その行動は起こりにくくなる。(弱化)
ということです。
スーパーへ行った。→ 泣いた→ お菓子を買ってもらえた。
泣いたらいいことがあった。(泣いたら買ってもらえた。→また買ってもらえるように泣こう→買ってもらえた を繰り返す)と店内で泣くことが習慣になってしまっていることがあります。
このような時は
お菓子売り場の前でお子さんが駄々をこねても取り合わず、手を取ってサッサと通り過ぎることを繰り返すことにより、泣いても無駄だということを学習して駄々をこねなくなるでしょう。(消去)
人間の行動の大半は後続刺激(行動の結果、環境から得られる刺激)によって頻度が増減するのであり、先行刺激よりも後続刺激が大切だと応用行動分析学では考えます。
離席行動が多い生徒に「座りなさい」と叱るより、たまたま座っているときに「座っていますね」と肯定的なフィードバックをしたほうが、座っていることが多くなったという実験結果もあります。
スキンシップ、お菓子、感心する 褒める等 その子に合う「肯定的なフィードバック・ご褒美」を与えることで、望ましい行動を学習すると考えられます。
望ましい行動が増えると、親は気持ちにゆとりができます。
また、